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何があっても… 

鎖の様な黒い世界様での琥冬×柚流「貴方を愛してます」の数ヶ月、数年後として書いておりますので、先に此方をお読みになっていただけると幸いです。

※死ネタに付きご注意下さい。




琥冬がいなくなってしまってから、どのくらい経ったのだろうか…






琥冬がいなくなってから数ヶ月すれば、回りはそれを受け入れたかのように、教室には笑い声が響いていた。
きっと、その声の中にも俺の声も入り混じっていたと思う。


だけど、まだそのときは琥冬の死を受け入れることは出来ていなかった。
まだ、隣で一緒に笑っているんではないか、という錯覚に何度も陥ったこともある。


良く部活を見学に来てくれていた琥冬だったから、体育館の入り口へ目をやれば、琥冬の姿があると思って、何度も何度も体育館の入り口を見たけど、そこには琥冬の姿は無くて…俺の記憶のなかにある琥冬の姿が映し出されていた。



そして、高校の卒業の日…
クラスメイトやバスケ部やら友達に打ち上げに誘われたが、俺は卒業式で貰った花束を二つ持って、琥冬が眠る墓地に向かった。



「今日、卒業式だったんだよ。…って言わなくても知ってるよな…」

自嘲染みた笑いを零しながら、墓の前に持っていた花束を一つ置いた。

「卒業おめでとう。」

本当なら、二人で受け取っていた筈の花束。
ふと、無意識に頬へ涙が伝わる。
卒業してみんなと別れるから寂しくて出てきた涙ではない。

なんで、今俺だけがこの花束を持って此処にいるのだろうか…
なんで、一緒に花束を持って歩いていることが出来ないのだろうか…

それが、寂しくて悲しくて悔しかった…


「卒業旅行…行きたかったな…」

そう呟くと、俺の涙に反応したように空から雨が降り始めてきた。


「…でも、旅行なんて言ったら…きっと、反対、されてたんだろうな…」

体が弱いことなんて全然知らなかったから、俺はそんなことを無意識に言っていた。
分かっていれば、そんなこと言ってなかったろうに…

だけど、薄々は気付いてたんだよ…これでも。
何か、違和感があったから…ずっと…
ずっと一緒に居たんだから、ずっと見て、ずっと愛して居たんだから、当たり前だろ…?

でも、言って欲しかったよ。
琥冬が生きているうちに、琥冬の口から、直に…


そして、俺はその日目元を真っ赤に腫らしながらずぶ濡れで帰ってくると親にすごく心配された。



「…琥冬ンとこ…?」

ノックもせずに、入り口に寄りかかり入ってきたのは柚月。
柚月の質問に言葉は発さず小さく頷く。


「…琥冬は柚流の幸せを願ってる。…だから、柚流が幸せだと思うことやんなよ。…それなら、琥冬も文句言わないでしょ。」

柚月は、俺の言葉を一つも聴かず、一言そう捨て去るようにして俺の部屋から出て行った。

俺は、柚月が部屋を出て行った後、あの日以来見ていなかったDVDを徐に再生し…じっとテレビの画面を涙で視界を滲ませながら見つめた。





そして、数年後…
俺は大学を卒業し、高校の教師になった。
琥冬と出会い、琥冬と一番長く居た、あの学校で教師を務めることになり、以前からずっと勤めたいた朝月先生や、琥冬の兄の芦屋先生の後輩教師として、再びこの学校に足を踏み入れる。





…琥冬…俺は、お前以外愛することなんて出来ない…
ずっと、これから先も琥冬以上に愛する人なんて居ない。

琥冬との思い出だけで、俺は充分幸せだから…
琥冬と一緒に居れた時間、全てが愛おしいものだから…

俺は、絶対に一時たりとも琥冬のことを忘れない。

この世に琥冬が居なくなったとしても…
俺の中に琥冬がしっかりと居るから。

…愛してるよ、琥冬…
誰よりも…琥冬だけを…愛してる…


だから、俺がそっちに行くまで…もう少し待っててくれ…

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